ブランドストーリー
芸術作品ともいわれるアウターコート、MOSAIQUE de CHIE(モザイク・ドゥ・チエ)をブランドアイコンとする CHIE IMAI(チエ
イマイ)は、現リード・デザイナー今井千恵により 1978 年に発表されたブランドである。
特に、防寒着との固定観念があった黒や茶色で重苦しいアウターファーを、洋服のように軽量化するデザインを実現し、ファーファッションに革命をもたらした。80
年代にはなかった斬新なデザインとテクニカルな製造過程を要するブランドアイコン「モザイク・ドゥ・チエ」は、文化や美意識を重んじる日本のデザイナーと、クラフトマンシップに誇りを持つフィンランドの職人たちの献身的な努力の末、森と湖の国フィンランドで誕生した。
CHIE IMAI は 1991 年、日本の皮革業界の老舗で宮内庁御用達でもあったフタバファーを吸収し、宮内庁御用達ブランド「ロイヤル
チエ」として、帝国ホテル東京にフラッグシップストアを開店した。
1999
年にはヨーロッパやアメリカの名だたるブランドと肩を並べ、ニューヨーク・ファッションウィークのファーコレクションに、アジア初のファッションブランドとしてヴァレンティノ、イヴ・サンローランなど欧米のメジャーブランドとともに参加した。2002
年にはロイヤル チエのフラッグシップストアがニューヨークのマディソン・アベニュー59
丁目に開店し、ニューヨークのソーシャライトやハリウッドセレブリティーが集う場となった。
2000 年代のアメリカの人気ドラマ、サラ・ジェシカ・パーカー主演の「セックス・アンド・ザ・シティ」にも CHIE IMAI
作品が起用され、北米のテレビ出演者など各界から評価されることとなった。
素材評価では、ファー業界の世界的権威であるデンマーク・コペンハーゲンファーより、ブランドが扱う素材の高品質を認められ、各国一社にしか与えられないパープルレベル(最高品質レベル)を日本代表として 2006 年に受賞した。環境面においても、高機能繊維などを扱う帝人グループ(現 NI 帝人商事)の帝人ファイバー株式会社(現 帝人フロンティア株式会社)とのコラボレーションにより、当社が生産するエコロジー素材「エコレクタス」(プラスチックボトルの再生素材)とファー、レザー素材を組み合わせたデザインを発表し、CHIE IMAI の環境配慮とサステナビリティへの取り組みが高く評価された。
香水・フレグランスはファッションブランドに欠かせないが、CHIE IMAI は香水ならぬ、飲んで楽しめる本格芋焼酎「花、香る、飲む香水 MORRIS spirits(モーリス スピリッツ)」を 2010 年に発表した。香水と蒸留酒の製造過程が類似していることをヒントに、日本人デザイナーとして日本を代表する蒸留酒・焼酎をブランド商品に取り入れたのである。まだ焼酎業界に「焼酎」と「香り」というコンセプトがなかった時代に「香りのパイオニア」として新風を吹き込み、MORRIS spirits はその後、世界的混乱の最中であった 2021 年、アメリカ合衆国で最も権威のある世界三大スピリッツ大会の一つ サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティションにて実力が評価され、全ジャッジがゴールドと判定する最高位「ダブルゴールド賞」を受賞した。凛として気品ある香りと味わいが世界のジャッジに認められたのである。
1991 年以来、皇室御用達として皇室をはじめ世界の人々に知られてきたロイヤル チエは、「歴史に残る日本を代表する世界のブランド作り」を掲げ、より多くの顧客に親しんでもらえるブランドを目標に、2017 年にブランド名を創設者名 CHIE IMAI(チエ イマイ)へ変更した。フォックスをモチーフにしたブランドロゴ「チエ フォックス」は継承し、ユニークなライフスタイルを求める顧客とともに新しい時代へ踏み出している。
CHIE IMAI は、社会に根ざし、地球規模でのサステナビリティ実現に貢献するファッションブランドとして、環境問題や消費者の安全性に配慮した商品開発・サービスを提供している。ブランドポリシーとして #ChieChic(#チエシック)を提唱し、偏ったアイデア(考え方)や偏見を超えて自由な発想で作品づくりをすることをブランドアイデンティティとしている。 高品質ドレス生地を自社アトリエで丁寧に手作りするスーツ、ドレスのテーラーメイドサービスをはじめ、天然素材・ファー・レザーのリサイクルにも力を入れている。古くなったファー、レザーを時代とともに変わりゆくファッションに対応させる「リメイク(再デザイン、再生)」サービスにも力を入れている。