デザイナー今井千恵
			ラグジュアリーファッションブランド CHIE IMAI(チエ イマイ) のリードデザイナー今井千恵は、日本では女性の社会進出がまだ困難であった 1970 年代に、エアラインのキャビンアテンダントとしての経験を生かして自ら貿易会社を創設し、日本の女性たちに新しい可能性を示した。彼女は自らの活動を通じ、女性たちが自分の意思で社会に参加し、夢を持って前進できるよう、常にその一助となることを願い活動してきた。その先進的な取り組みは、日本国内の多くの女性に勇気を与え、女性の社会進出と活躍を支援するロールモデルとして広く認知されている。
		今井は 1977 年に貿易会社レイナ株式会社を設立。翌年には、独創的な感性と卓越した職人技によるファーやレザー作品を中心とするブランド、ロイヤルファーを発表した。1991 年、皇室御用達となったブランド、ロイヤル チエ発表後、フィンランド企業と提携し、彼女の独創性を作品に取り入れたブランドアイコン「モザイク・ドゥ・チエ」を発表し、業界に旋風を巻き起こした。
			1999 年、ヨーロッパやアメリカのブランド(ヴァレンティノ、サン・ローランなど)と共に、ニューヨーク・ファッションウィークのファーコレクションにアジア人初のデザイナーとして参加した。彼女の作品の美しさと革新性は、日本だけでなくアメリカ合衆国をはじめ世界各国で高い評価を受け、その名声はグローバルなものとなった。
		今井千恵の多彩で創造性に満ちた取り組みは、数々の国際的な賞によって評価されている。今井は 2002 年、パリにて第 5 回世界女性企業家賞を受賞し、ファッション界ではダナ・キャラン、ソニア・リキエル、ハナエ・モリ等に次ぐ受賞となった。2014 年にはフィンランド共和国と日本との友好関係促進に寄与したことが評価され、フィンランド共和国民間人最高位であるフィンランド獅子勲章コマンダー章を日本人女性として初めて受賞した。
			今井は 2003 年以降、ハリウッド俳優で落馬事故により脊椎損傷による麻痺生活を余儀なくされたクリストファー・リーヴ(2004 年没)やメリル・ストリープらと共に、脊椎損傷・麻痺と共に生活する人々を支援する クリストファー&ダナ・リーヴ財団 を支援し続けている。
		今日もなお、今井千恵は、デザイナーとしての創作活動にとどまらず、CHIE IMAI グループ会長として自らの信念を持って社会活動や女性のエンパワーメントを推進する原動力となっている。彼女の歩みは常に新しいチャレンジと希望に満ち、女性だけにとどまらず多くの人々にインスピレーションを与え続けている。